2019年 01月 05日
05012019 |
その2

石橋 外観

はいしゃ 外観
残るはあとひとつ。はいしゃ。昔は歯医者だった建物で、1階部分が歯医者、2階は住居だったらしい。ここでも1階の天井を抜いて2階部分とひとつなぎしている。外観から見ても、そうしたくなる理由は何となく判る気がした。自由の女神が建物内に居る。日本映画に出てくるぶっ飛んだ登場人物が住んでいそうな家、という感じ。継ぎ接ぎというよりはインスタレーションみたいにも思えるし、インスタグラマブルな写真が撮れること間違い無しだろう。外国人や乳児や園児を連れた家族の姿が多かった碁会所や石橋とは対照的に、カメラを提げた女性達が多く見られた理由も何となく判る。確かに幹線沿いにあるから入りやすいってのもあるんだろうけど。ここは中だけでなく、建物の周りを是非1周ぐるりとしてみて欲しい。楽しい発見があること間違いなし。
家プロジェクト全6座 踏破
ということで、エリアを島の西側宮浦エリアへ移す。セブンイレブンが町の唯一のコンビニとして、あの色の並びを放っていたけど、俗感なニオイをぷんぷんさせていた。宮浦は最初にフェリーでやってきた地区で、草間さんの赤いカボチャが港に降り立つ観光客を静かに熱烈な色で迎えてくれる。そこから漁船の係留場の反対側へ少し目線を移すと、直島パヴィリオンという白いモニュメント見えてくる。直島諸島には27の島々があって、この作品は28個目の島を表現しているんだそう。中にも入れる。カルガリーのWonderland Sculptureみたいな感じ。あとは、これまた奇ッ怪な温泉と応神天皇が腰掛けたと伝わる岩がある。今年開催される瀬戸内芸術祭の会期中は、もうひとつの見所であるギャラリー六区も作品で溢れているらしいけど、今は何にも無いそうだ。直島は天皇にまつわる遺構や言い伝えが多い。直島という名前も、崇徳天皇が流された際に島民が素直で真心をこめて迎えたので、元々の島(の名前は忘れた)から直島という名を与えたと、家プロジェクトのスタッフさんが教えてくれた。歴史にも沢山触れ合える島だと思う。
残る家プロジェクトはあと2座。碁会所をあとにして石橋へ向かう。バスは何度か乗り降りしているし、夜じゃないので周りが見えることなどもあって、大まかな距離感みたいなものがつかめてきた。高度成長時代、まだ自然や空き地が沢山あったころ、自転車で街中を探検する感覚なんだろうか。結構な数の電動自転車が路地を文字通り軽快に駆け抜けていく姿をよく見た。駐輪場がデカイのも頷ける。石橋へ行く道すがら、オーストラリア人の芸術家(先生もしてると言ってた)が蜂の巣に傾倒していて、そこから色々な話をして石橋へ到着。京都の庭を思わせる庭が、本作品のいう「場」を意識させてくれる。奥には15m×4mくらいの大きな滝を描いた、ザ・フォールズが静寂の中に激しい水音を立てていた。Photoralismの荒木さんはここを訪れたことがあるのかな。華厳の滝のあの写真そっくりで、視点って無尽蔵に転がっていて、受信できる人にはできるもんなんだろうな、そんな気分になった。今日は寒い。昨日は島民のみんなが「今日はそんなに寒くは無いですね、やっぱり風が無いからかな」と話していたけど、風がなくても昨日比で充分寒いと思う。ただ、潮の香りがこれも昨日比で微かに感じられると言うことは、無風状態ではないく大気は動いているのかも知れない。


ひと通り見たいものは制覇したので、お昼を食べて、いっちょ四国本土に降り立ってみようかということになり、フェリーで香川県高松市へ。人生初の四国、楽しみだ。お昼はバーガー的なアメリカン料理(だったはず)とタコライスを60年代テイストたっぷりなカフェでいただいた。フェリー乗り場もきっと名のある建築家が設計しているんじゃないかな。そこのソフトクリーム(550円)も美味しかった。もちろん、各所でスタンプを捺している。
その3へつづく。。。
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by Tashinchu
| 2019-01-05 12:30
| Museum
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