2015年 03月 13日
13032015 |
Friday the 13thのこの日、仕事を終えて荷物を学校へ取りに行く。今年度のカリキュラムは前週で全て終了し、成績表も返ってきた。ラストのClassで荷物が倍になったので、それを回収しに向かう自分の姿は、ちびまる子ちゃんの友人はまじの夏休み前日の下校風景みたいである。1年はあっという間に終わった感じがするが、宇宙の歴史からするともはや一瞬にもならないだろうが。
大荷物で向かったのは恒例となりつつある三鷹の天文台。今日の観望天体は木星である。夜8時にはオリオン座が西の空に傾いてきているのを見上げると、冬も終わりになってきたと思う。同じ電車で帰宅するときの空の色も日に日に明るくなってきていて、陽がのびていることを感じずにはいられない。
木星は今が身頃で、年に1度だけ身頃になるというものでもないのでレアな感じはしないけれど、東京で星を見るのは本当に大変なので見られるだけで嬉しい。木星にはあのガリレオが発見(確認といったほうがいいかも知れない)した4つの大きな衛星があり、今日は木星の縞模様に加えてそれらを望遠鏡で観望するといったテーマだった。ちなみにガリレオ衛星の大きさはどれくらいかというと月の大きさ前後くらいで、太陽系で一番大きな衛星のガニメデはこの木星の衛星で惑星の水星よりも大きい。ガリレオ衛星はギリシア(およびローマ)神話の神々の名前が付けられていて、木星から近い順にイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストという名前が付いている。木星は英語でJupiterだが、これは古代ローマ神話の神ユーピテルからきているらしく、いわゆる全能の神ゼウスと同神ということなのだそうだ。太陽系最大の惑星である木星がゼウスとし、ガリレオ衛星はそのゼウスの周りを回っている姿からゼウスがお気に入りだった神々の名前をつけたのだそうだ。こういうセンスは割りと好きである、嫌いじゃない。
さてそのガリレオ衛星。今の時期、それらの公転面が地球から見て水平に見えているので食(などの相互関係)を見ることが出来る。これはかなりレアな事象で約6年毎なのだそう。土星の輪っかを真横から見ている姿を想像してもらうとイメイジがつきやすいだろうか、ガリレオ衛星の公転面は、ほぼ同一面上なので衛星同士で隠し合いのようなことが起きるわけである。「食」について正確に言えば隠し合いではなく、例えば衛星イオの影にガニメデが入るという感じで、月食と同じ原理(地球の影に月が入る)で光量がグンと下がる時間帯があるようだ。遥か彼方の宇宙でも同じような起こっていて、タイミングがよければそれを地球から見られるのだから宇宙好きにはたまらない時期とも言えるだろう。なんとこの日にも起こっていたらしい。月食も何時間も続く訳ではないので、僕らが観望したときには既に食は終わっていたけれど、タイミングが合えば是非見てみたいものである(ちなみに木星の衛星同士の食は2015年4月くらいまで数回残っているようだ)。名前はイオ食とかそういう風に言うのだろうか、その辺りを聞いてくれば良かった。。。
肝心の観望はというと、この日の空は水蒸気なのか春霞なのか街の灯りが空中に散乱していてあまり良い条件ではなかったけれど、望遠鏡からはハッキリと木星の縞模様と4つの衛星を確認することが出来た。あんなに遠くにある月くらいの大きさの天体が、太陽光をこれだけ反射しているのだから驚くわけで、逆に木星から地球を見たら同じように光っているのかななんて考えたりもした。やはり青白く見えるのだろうかとか、地球の直径はガリレオ衛星や月の約4倍あるのだから、反射面積は約12倍(計算合ってる?)となる訳で、光度はどんなものなんだろうかとか考えたりもした。いつの日かそういうシミュレーションを体験できる時代がやってくると面白いのだが。サブ望遠鏡2台は同じく木星とM42を捉えていたけれど、M42に関しては、肉眼ですばるも見えないくらいの空だったのでほとんど星雲の雲部分は見られず、トラペジウムを見ているという感じだったが、遠くのものを見るのは目に優しい。
今では木星の衛星食の時間も秒単位で計算できる時代になっているが、食の発生時間帯はどう計算しているのだろうか。地球も木星も公転しているのでそれぞれの距離は刻々と変わるから、それを計算に入れなければならないのは想像できるが、ボイジャーやはやぶさ探査機のときにもそうだったように、電波(光と同じスピード)でさえ到着に数時間も掛かるのだから、それも計算に入れてとか考えると頭が爆発しそうである。相対性理論や重力の影響もあるだろうし、地球上のどの場所に居るときにといった標準時と時差も考慮し反映しないといけないとか考えると、ボイジャーはよくよく木星や土星に到達したなと感じずにはいられないし、ほんの僅かではあるけれどもしかしたら行ってないのでは?とかも感じたり(月面着陸は嘘だった!みたいに)するのである。陽は長くなってきているけれど、夜の空の下での観望はまだまだ寒かった。
大荷物で向かったのは恒例となりつつある三鷹の天文台。今日の観望天体は木星である。夜8時にはオリオン座が西の空に傾いてきているのを見上げると、冬も終わりになってきたと思う。同じ電車で帰宅するときの空の色も日に日に明るくなってきていて、陽がのびていることを感じずにはいられない。
木星は今が身頃で、年に1度だけ身頃になるというものでもないのでレアな感じはしないけれど、東京で星を見るのは本当に大変なので見られるだけで嬉しい。木星にはあのガリレオが発見(確認といったほうがいいかも知れない)した4つの大きな衛星があり、今日は木星の縞模様に加えてそれらを望遠鏡で観望するといったテーマだった。ちなみにガリレオ衛星の大きさはどれくらいかというと月の大きさ前後くらいで、太陽系で一番大きな衛星のガニメデはこの木星の衛星で惑星の水星よりも大きい。ガリレオ衛星はギリシア(およびローマ)神話の神々の名前が付けられていて、木星から近い順にイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストという名前が付いている。木星は英語でJupiterだが、これは古代ローマ神話の神ユーピテルからきているらしく、いわゆる全能の神ゼウスと同神ということなのだそうだ。太陽系最大の惑星である木星がゼウスとし、ガリレオ衛星はそのゼウスの周りを回っている姿からゼウスがお気に入りだった神々の名前をつけたのだそうだ。こういうセンスは割りと好きである、嫌いじゃない。
さてそのガリレオ衛星。今の時期、それらの公転面が地球から見て水平に見えているので食(などの相互関係)を見ることが出来る。これはかなりレアな事象で約6年毎なのだそう。土星の輪っかを真横から見ている姿を想像してもらうとイメイジがつきやすいだろうか、ガリレオ衛星の公転面は、ほぼ同一面上なので衛星同士で隠し合いのようなことが起きるわけである。「食」について正確に言えば隠し合いではなく、例えば衛星イオの影にガニメデが入るという感じで、月食と同じ原理(地球の影に月が入る)で光量がグンと下がる時間帯があるようだ。遥か彼方の宇宙でも同じような起こっていて、タイミングがよければそれを地球から見られるのだから宇宙好きにはたまらない時期とも言えるだろう。なんとこの日にも起こっていたらしい。月食も何時間も続く訳ではないので、僕らが観望したときには既に食は終わっていたけれど、タイミングが合えば是非見てみたいものである(ちなみに木星の衛星同士の食は2015年4月くらいまで数回残っているようだ)。名前はイオ食とかそういう風に言うのだろうか、その辺りを聞いてくれば良かった。。。
肝心の観望はというと、この日の空は水蒸気なのか春霞なのか街の灯りが空中に散乱していてあまり良い条件ではなかったけれど、望遠鏡からはハッキリと木星の縞模様と4つの衛星を確認することが出来た。あんなに遠くにある月くらいの大きさの天体が、太陽光をこれだけ反射しているのだから驚くわけで、逆に木星から地球を見たら同じように光っているのかななんて考えたりもした。やはり青白く見えるのだろうかとか、地球の直径はガリレオ衛星や月の約4倍あるのだから、反射面積は約12倍(計算合ってる?)となる訳で、光度はどんなものなんだろうかとか考えたりもした。いつの日かそういうシミュレーションを体験できる時代がやってくると面白いのだが。サブ望遠鏡2台は同じく木星とM42を捉えていたけれど、M42に関しては、肉眼ですばるも見えないくらいの空だったのでほとんど星雲の雲部分は見られず、トラペジウムを見ているという感じだったが、遠くのものを見るのは目に優しい。
今では木星の衛星食の時間も秒単位で計算できる時代になっているが、食の発生時間帯はどう計算しているのだろうか。地球も木星も公転しているのでそれぞれの距離は刻々と変わるから、それを計算に入れなければならないのは想像できるが、ボイジャーやはやぶさ探査機のときにもそうだったように、電波(光と同じスピード)でさえ到着に数時間も掛かるのだから、それも計算に入れてとか考えると頭が爆発しそうである。相対性理論や重力の影響もあるだろうし、地球上のどの場所に居るときにといった標準時と時差も考慮し反映しないといけないとか考えると、ボイジャーはよくよく木星や土星に到達したなと感じずにはいられないし、ほんの僅かではあるけれどもしかしたら行ってないのでは?とかも感じたり(月面着陸は嘘だった!みたいに)するのである。陽は長くなってきているけれど、夜の空の下での観望はまだまだ寒かった。
by Tashinchu
| 2015-03-13 19:45
| Astronomy