音・岩・光

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26022014

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石子順造という名前を知っている人は少ないのではないだろうか。僕自身もそのひとりで、県立美術館を前回訪れた際に館内のポスターでその名を初めて目にしたくらいである。彼は美術評論家で、1950年代の終わりから70年代の始めにかけて静岡で発生した前身グループの「白」や今回主立って取り上げられているグループ「幻触」と深い関わりを持っていたそうだ。今回の展示会は、近年再評価され注目を集めてきている幻触というグループ、並びに彼らが残した作品を石子順造を通じてその時代的役割や意味を検証している。幻触が活動したのは66年から71年。時代的にはコンセプチュアル・アート全盛の頃と重なるので面白そうである。

入口付近はグループ「白」の展示で、前衛前夜のアプローチが多く写実的なものが多い印象を受けた。グループが走り出した頃なので黎明時にみられる挑戦や葛藤的なものが感じられる。そこから進んで幻触エリアに入ると、いかにもと言う感じで昭和40年代にタイムスリップしたかのような濃い、そして懐かしいモノやカタチが増えていった。またグループの活動も表立ってきたような時期らしく、大衆向けの判りやすい面白さを全面に出したような作品や痕跡(雑誌・領収書など)も並んでおり、更に進むとカタチからの脱却、自然そのままを使ったカタチ・既存のモノを発展させたカタチへと展開していき、出口となった。


美術史など難しいことは良く判らないので、展示会ではいつも面白いか面白くないかや刺激があるかないかで作品を見てしまうのだけれど、前衛も含めアートはそうやって深く考えず擬似鑑賞するのが一番だと思っているので、今回も思ったことを適度に書いて行こうと思う。

「アートは表現ではなくて時代そのものなのだろう」

前衛がある種の概念を持ち始め動き出したこの頃、ルネサンスやアールヌーヴォーのように何かを打破したいという衝動が同じように幻触を生む引き金になったのではないだろうか。グループ「白」の頃に見られる大筋で型にはまった表現と比べて、明らかにぶっ飛んだアプローチがされているのだから幻触の彼らも何かを表現したいという衝動が同じようにあったのだろうことが伝わってくる。いま見ても普通に面白いし感動するものが沢山あるのだから、彼らの活動が時代の波をしっかり掴んでいたことがうかがえる。

生まれていないので判らないけれど、60-70年代は人と人とのつながりや物と者のつながりがまだ色濃く残っていた時代。富山の薬屋さんや銀行・(当時の)農協のスタッフが家までやってきて風船をくれたりというのも今では見ないし、スーパーの商品にもバーコードは付いていなかった。先進国の経済が一気に伸び上がったのもこの頃で、オイルショックも70年代に起きている。そんな時代にコンセプチュアルな表現が起こり発展したのも何となく頷けるものがある。London、New York、Paris、東京などの大都市でだけの運動ではなく静岡でも幻触というグループが起こり、同じように活動をしていた事実は重要な意味を持っているはずだ。また、それを現在に残す役割を果たした石子順造の役割も大きい。もしかしたら彼本人が地方都市の静岡にコンセプチュアル・アートを紹介し幻触が発生したのかも知れない、と考えることも出来そうだ。





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富士ゼロックスが奇数月隔月発刊している無料の企業広報誌「GRAPHICATION」が2ヶ月に渡って70年代にスポットを当てている。そのため今回の展示会は非常にタイムリーで楽しい時間となった。この冊子は、内容もそうだがグラビアも秀逸なので興味のある方は定期購読をオススメしたい。


でも何だろう、2014年は1970年代が何か意味を持って取り上げられる年なのだろうか。少しばかり注目していきたい。


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by Tashinchu | 2014-02-26 13:00 | Museum | Comments(0)

24022014

先日、浜松までミサヲを送りに出掛けた折、僕のたっての希望で昼食は餃子になった。浜松餃子は2011/12年の2年間“1世帯当たりの餃子購入額”で王者宇都宮餃子を抑えてトップを獲ったことのある実力餃子として知られている(2013年宇都宮市がタイトル奪還)。静岡県人としては一度食しておく必要があるだろうということでのオンサイトトライとなった。

浜松餃子学会の示す「浜松餃子の定義」は、“浜松市内で製造されていること”らしい。なんともざっくりとした定義付けである。最近では“3年以上浜松に在住して”という文言が加わり、その定義がより詳細に条件付けされた。3年在住するということは、少なくとも2回以上は浜松祭りへ参加するということなので、GWを中心として動いている浜松の動きを知るにはギリギリのラインとなる気がする。そんなことを考えると5年が妥当なラインという気がしないでもないが、浜松餃子研究会という浜松由縁ではない新手の団体が発足したことに学会が反発をしていることや、製造元が浜松市内で無いことが判明したお店が浜松餃子認定を解除されたりしているのをみると、学会も定義もしっかりと機能しているようである。

さて、浜松餃子の名前だけ知っている他は何の情報も無く実際にそれを食べてみての感想は、「キャベツの量が多くサッパリしているが何故かコクもある。」というものだった。2人で20餃子+各自ラーメンを完食したことからも、そのあっさりとした具材がお腹をそこまで刺激しないことが良く判る。その時はこの理由について見当もつかなかったけれど、先出の学会が浜松餃子の特徴として書いている、
1. キャベツ・玉ねぎが多い
2. 豚を使ってコクを出している
3. 円形に盛り付けられてサーブされる
(4. 円形の中心の空いたところには、刺身のツマを思わせるモヤシが盛られている)
を全て満たした餃子だったことを、後から学会HPを訪れて知ったときは素直に合点がいった。

あれがまさしく浜松餃子だったようである。浜松餃子を謳うのぼりの信頼性は高い。

では「その浜松餃子を好んで食べるか?」というと、料理に関しては何でもそうなのだけれど、自宅の味が一番美味しいという結論に飲まれてしまうのは致し方が無いところだろうか。キャベツなどの葉モノと肉の割合が半々の餃子が自分としてはしっくり来る。しかし浜松餃子は浜松餃子で上のような特徴を持っており、一般的な餃子との差別化がしっかりと出来ているのでご当地グルメとして効果大だと思うし、自分もそれを感じたので今後も折に触れて食べに行くような気がしている。価格も良心的で、味と食感も独特なので是非トライしてみることをオススメしたい。

これで、ようやく「静岡3大B級グルメ」を完食したことになる。White Zombie OS直後の平山ユージ氏の言葉を借りれば「待った甲斐があったよーーーい!オッチョセー・アンカレナ・アビースタ」という感じか。今回の浜松餃子オンサイトトライは無事一撃(当たり前)で終了した。

「静岡おでん」「富士宮焼きそば」「浜松餃子」、これが自分が勝手に選出した3大であるが、炭水化物好きの自分には富士宮焼きそばが今のところ僅差のトップに位置しているといったところか。B級グルメは主役になれないという定義付けをするならば、「焼きそばはどうなのよ?」という議論がなされるところではあるけれど、お好み焼きやたこ焼きをおかずに出来るように、富士宮焼きそばも地元ではおかず!という声には賛成なので、この辺についての精査もB級で良いのではないかと自分では思っていたりもする。
物理的に1体しか存在しないはずの官庁発(が多いであろう)ゆるキャラ達よりも、“ご当地”という意味ではB級グルメのほうが地域に密着しているので好感が持てるのは自分だけではないはずだ。



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そんなことを考えながら、50枚入り餃子の皮パックを開封して1枚1枚包んでいた夕方。具材の分量と皮の枚数がピッタリ合ったことは過去に1回しかない。今回もボウルに入った具材を4等分して12~13枚ペースで臨んでみたものの、1枚分の具材が余分に残ってしまった。このリピートRPはなかなか手強いのだ。“そんなことを考えながら”やっているのではリピート成功が難しいことは100も承知である。



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by Tashinchu | 2014-02-24 17:00 | Foods | Comments(0)

22022014

年が明けて初の外岩Day。

1月半ばからリハビリクライミングと称してジムへ通い始めたけれど、体を軽く感じる兆候が全く無いと悲しくなる。最寄ジムまで車で1時間以上掛かるとなると、おいそれと週3日など行ってられないので指皮も依然として育って居ないのがまた...である。
ただ、ジムの定める2級課題を運よく1日で登れたりする日があったりするのも確か。継続は力なりなのである。この日向かった先は宿題山積の地、愛知県豊田市。


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巴川エリアに鎮座する亀岩というこの岩。
初めてやってきたけれど、一体どうしたらこんな形状の岩が出来るのか流水の力は計り知れない。

2週続いた雪の影響か川の水位は高く、きりきり舞い(f)のランジを果敢に挑戦したクライマーが勢い余って片足を川へ沈める場面もあった。運よく段位は持っていないので、ヒグラシ(g)のラインの途中からスタートする5級課題でUpして、ヒグラシ自体も触りながら過ごす。



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ヒグラシの出だしから数手行ったところ、ここから5級課題のスタート位置へ体を持ってくるのが核心のようだ。ただ、2時間ほどの内に4名のクライマーがヒグラシを登っていった。彼らは口を揃えて「3段は無い」と言っていたが「それでも換算でV9はあるでしょ!?」と自分などは思ってしまう。改めて、日本人クライマーは強いと感じた午前中。






続いて古美山・宮川エリアへ。

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いつ見ても精悍な岩肌をしているこの岩。看板ルートの“蛇の目(e)”は、初の段取りを目指すにはもってこいである。一時帰国中の数年前にやってきたときは触っただけで終わってしまったけれど、今後はこれを登るのを目標にして取り組んでいくことにした。前回のときよりもランディングが非常に良くなっているので後半部に怖さを感じなくなったのは良いことだけど、かなりの土が無くなっているのには驚いた。人のせいか川のせいか、今後の流出具合にも注視したい。

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核心は後半部、悪い両足スタンスからの良いカチ取りで、今回は触るところまでも行かなかった。出だしもヨレると全く定まらない。。。先は長そうだけれど、都合3日以内で落としてしまいたい。なにせ宿題が山積みなのだ。。。


キレイに指皮がなくなるまで登って終了。静岡に帰ってきて、インド人の作る本場のカレーとナンを夕食で食べたけれど、薄い指皮に熱々のナンは堪えた。













スタート位置不明の初段課題
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琥珀(三段)
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by Tashinchu | 2014-02-22 18:00 | Climbing/Hiking | Comments(0)

19022014

今日は雨水。

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by Tashinchu | 2014-02-19 21:00 | Photograph | Comments(0)

17022014

花を色々と。

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12月は寒桜、年が明けて1月はロウバイ、2月に入っての満作と梅。冬でも花が沢山見られる国というのも珍しいのではないかと思う。日本の四季は本当に素晴らしい。



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by Tashinchu | 2014-02-17 13:00 | Photograph | Comments(2)

12022014

先週末の雪があり今週に入っても落ち着かない天気と自身の予定のため、裁縫に燃え家に篭る時間が多かった。

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今まで穿き潰してきたジーンズ達を、よくよく振り返って思い出してみると、お尻よりも膝から穴が開いたものしかないことに気付く。このジーンズも同じく、今は無きThe Vsionで緑テープの課題をやっている際に、Knee barでNo hand restをしたらビリッと逝ってしまわれた。確かにお尻の部分はポケットやらがあるので生地は厚くなっているから膝に破れがくるのは良く判るが、この辺の改良は出来ないものなのだろうか。

カナダに渡る前から穿いていた、この思い入れのあるLevi'sジーンズ。かれこれ8年近く穿いている。兎に角、1990年代後半に10代後半を過ごした自分にとって、501(XX)は特別な思いのあるジーンズなのだ。コレクションと呼べるものは全く無いけれど、一時期移ったDenime時代も含め両手の本数ほどの501(タイプ)を穿き続けてきたのは、単に501のシルエット(といっても色々あるのだけど)が好きだったという一言に尽きる。

北米人はナチュラルフィットのTシャツにジーンズを履いているだけで、普通に格好いい。特に、そこそこ筋肉質の175cm超え短髪男がLevi'sの501なんかを、アクセサリも無くシンプルに着こなしているのを見ると「元々感づいては居たけれど、実際、ジーンズはこの大陸で進化してきたんだから似合って当たり前か。」となるのである。あの似合い方、全体的なバランスはハッキリ言って反則だ。足の短い日本人には絶対にあのシルエットは(残念ながら)出せない。

以前から持ち続けていた「北米人+501=◎」予想は、カルガリーでその解を得た感じである。

ちくちくチクチク作業を続けること合計12時間。充て布をして刺し子風に繕ったこのジーンズも、ようやく夏季限定ジーンズからオールシーズン対応になり、まだまだ現役を続けられそうである。そんなわけで、501はきっと10年後も穿いているだろう。




同じく、ワッペン付け+αの終わったNew Bag。
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ミサヲが買ってくれた旧バッグは、帰国の際の荷物整理でスーツケース入りの切符を逃した。断腸の思いでの決断だった、今まで本当にありがとう。あれも渡加前から使っているので6年以上使っている計算になるのか。貧乏症(賞)の自分は物持ちが非常にいいようだ。笑)

ショルダーバッグが無くなってしまったので、Aマゾンの商品検索で安い順に見ていったら、このバッグに巡り合った。一葉さんで英世さん1人と硬貨がジャラジャラ返ってくるという素晴らしい価格帯。案の定、生地の薄さは一級品だったので、カメラを入れたまま硬い机にドスンと置くとかは論外である。「+α」の部分はその補強作業として、バッグの縁を開け表布と内側の布の間に、厚さ約5mmのクッション性のあるスポンジ素材(100均)を縫い付けるということをした。実に地味な作業だったけれど、生地に厚さと硬さが加わったので、少量の小物だけ入っているときでも両端のストラップの張力と荷物の重みからくるバッグの中ほどが潰れ凹んだ形になる、ということは無くなった。カメラを入れたままドスンと置いても音はせずにショックを吸収してくれているようで、数時間格闘した甲斐があったというものだ。

赤い象さんは印度からミサヲのスーツケースに乗ってやって来た。趣味であるワッペン集め(他力本願含む)の中から一番似合うワッペンがこれだった。確かに"Alaska"や"Barcelona"とかは似合わないよなぁと思ったし、実際に当ててみたけれど「…」という感じだったので、これがBestだと思う。さてさて、このバッグにも長く活躍してもらいたいものだ。



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by Tashinchu | 2014-02-12 18:00 | MISC. | Comments(0)

08022014

全国的に大雪の予報が出ていたこの日。静岡は温暖な気候を有する土地なので滅多なことでは雪は降りも積もりもしないが、起床して窓の外の様子をある種の期待を込めて窺ってみると、山の中腹辺りを一直線に雪のラインが走っているのが見えた。山は白と緑の真っ二つに割れている。今日は穏やかに過ごそうと思っていたが、珍しく父から「写真でも撮りに行くか?」と誘われ奥大井へ車を文字通り滑らせた。


大井川中上流域にある長島ダムにはレインボーブリッジという名の橋が架かっていて、撮影のモチーフとして良く使われている。道路脇には橋を撮るための観望ポイントが設けられており、てっきり自分はそこで撮るのだろうと思っていたが、そのポイントを通り過ぎて少し登ったところにある秘密の撮影地へと案内された。車を降りて7cmほど積もった雪を踏みしめながら登ること30分。登っている最中から辺りは雪と霧に包まれていて、ポイントに到着してはみたものの視界はゼロ。ここまで来たのだからレインボーブリッジを拝んで帰りたいと粘ること15分、ふっと霧が晴れて橋がその姿を現した。ものの5分も経たない内に、虹の橋は音も無くまた霧の立ち込める白の中へと溶け込んでいった。

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初めてこの場所からレインボーブリッジを眺めたが、この景色は絶景の一言。道路脇のポイントは橋からの距離も短く高度差もない為、橋自体は迫力のある姿をおさめることが出来るが川の蛇行や周りの山々までは写しこめない。ここへは新緑・紅葉の時期にきっと帰ってくるだろう。



気をよくして、ダム湖を通り過ぎたところにある小さな集落へも足を延ばす。


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いつも通り、期待を裏切らない素晴らしい風景が眼前に広がっていた。このポイントからの眺めも大好きなのである。微かに聞こえるのは遠く下を流れる川の音だけという静寂。何とも贅沢な時間である。



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by Tashinchu | 2014-02-08 11:51 | Photograph | Comments(0)

04022014

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用事から用事への合間、時間に少しだけ余裕があったことも手伝って、静岡県立美術館で開催中の所蔵品展へ足を運ぶことにした。美術館の本館から、ロダンの彫刻作品を常設展として収蔵するロダン館へ入る際には扉があり、その入場口手前に小さな空間が作られている。そこへ美術館が収蔵する日本画の一端を展示したのが、この収蔵品展「大地からー日本画の情景」。日本画を直に見るのは相当振りなので楽しみである。上のBrochure写真にもある通り、メインの企画展『グループ「幻触」と石子順造 1966-1971』が催されていたが、じっくり見るだけの時間が無いので今回は見送ることにした。石子氏は静岡に所縁のある人物らしいので必ず時間を作って帰ってこようと思う。

油絵などを強引に西洋画と分類するならば、その西洋画のカテゴリー内で自分が好きな画家や画風を挙げるのは簡単で、的を絞りきれていないけれどメジャーどころではフェルメール、ムンク、クリムト、青の時代期のピカソなどが浮かんでくる。これは今まで自分がそちら側の作品を美術館なり書籍・インターネット上・TV番組なんかで見てきたからであろう。けれども(広義な意味での)日本画はさっぱりで、意識してこちら側の作品を見ようと思ったことがそこまで無かったので、画風や○○派とか言われても全く想像できなければ画家の名前さえ「?」マークが浮かんでしまう。いわゆる(西洋画についても)ド素人なのだけれど、この収蔵展は展示数も少なくジャンルも多岐に渡っていたので、どんな日本画が好きなのかを気づかせるきっかけになったと言う点で自分には丁度良かった。結局のところ「絵画をそこまでして見る必要があるか?」と聞かれたら、好きに楽しめばいいじゃないと思うのだけれども。

全体で9点(組)の展示があるのみで、1点1点じっくり見ても次の用事には支障をきたすことなく鑑賞を終えられるのが素晴らしい。その中で自分がもっとも惹かれた作品は中村大三郎氏の浄いうタイトルのついた2対の絵(150cm×150cmくらい)であった。紫と白の桔梗を摘む若い少女のようすを描いたもので、説明には第3回帝展に出品されたとあった。帝展が何かも知らないけれど素晴らしい作品だというのはひしひし伝わってくる。繊細に描かれているにも関わらず淡く印象的に見えるところなんか、そのままに作品名を良く表していると思う。大正時代に描かれたものなのに女性のしぐさと表情がエロくて狂気づいていて、いい意味の気持ち悪さまで持ち合わせている。皿屋敷のお菊さんが怪談で語られることがなかったら、こんな妖艶な姿をしていたのではないかと思わずにはいられなかったりもする。こういう感情を抱く自分は日本男児なのだろう。今回の小規模の展示を通して、どっしりとした雅な日本画よりも美人画を核にした淡い日本画のほうが自分の琴線に触れることに気づいたような気がする。


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by Tashinchu | 2014-02-04 12:00 | Museum | Comments(0)

01022014


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Pizzaは生地から作るのがいい。

とは言いつつも、自動パン焼き機(ホームベーカリー)で材料をこねてもらっているので本気の生地作りではないのだけれど、生地の厚さや具材を自分の好きなように決められるので買ってくるより手作りPizzaがベターだろう。今回はケチャップとソースを塗りピーマン、パプリカ、オニオン、ソーセージ、鹿肉の準燻製の上にチーズとナツメグを広げて焼き上げた。サラミとパイナップルが入ったハワイアンというPizzaがあるのだと母に説明すると「何それ?」と驚いていたが、鹿肉が入ったピザも結構な部類になると思うのは自分だけだろうか。

イタリア人か凝り性の日本人ならば、生地の厚さについての論文が書けるのではないかと思うほど好みは人それぞれだろうし十人十色の厚さ加減が存在してるだろう。もし論文が世に出ているのであれば是非とも目を通してみたいものである。僕自身はPizzaの周りがサクッとしているのが好みなので薄いほうが好きだ。厚めになるとピザトーストを食べているような感じになってしまうのがいけない。けれども、薄過ぎて中心部分の生地が具材からのオイルでべとべとになっているのは食感が悪く、お腹も膨れないのでこれまたNGである。微妙なバランスの上にPizzaは成り立っている、ハズなのだ。そんなこともあって、Pizza生地に関しての論文や研究結果が何処かにあると信じずにはいられない。


焼き立てを頂くのが一番美味しい。

ここでビールというのが最高のコンビネーションなのだろうが、酒類が飲めない自分はノンアルコールビールを試してみることにした。やはりジンジャーエイルかコーラのほうが自分には合っていると思う週末の午後である。昼間からビールを飲むという後ろめたさがそうさせた訳ではなく、飲めないのだから仕方がない。北米ではランチでビールも普通だし、Cape Breton Island出身のWranglerスタッフは朝から水のように飲んでいた。そんなことを思い出していると、Tim Horton Children's Ranch(THCR)で食べたDay1のピザ、そして冷蔵庫で一晩寝かせたDay2のピザの味と食感が懐かしくなった。あれはあれでThe camp foodという感じがするので好きなのだ。何とか再現できないものかと思うのだがミサヲが居ないのでは独りで挑戦しても難しいだろう。帰ってきたら教えてもらいたい、と言うよりは、むしろ作ってもらえないかと期待したりしてみる。



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by Tashinchu | 2014-02-01 12:00 | Foods | Comments(0)