音・岩・光

16022017

これまたこないだからの続き。とは言え、前回から既に3ヶ月以上経ってしまっているけど。。。

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前回はここまで来たところで終わっていた。裏板を外すと、表板の内側についている力木たちが姿を現す。ギターのこれらについては全く判らないが、手持ちのMartinGuitarから思うに、これではあまり意味をなさないように思える。少しばかりの強度はもたらしているけれど、音(振動)の伝達はこれでも伝わっていくのか。まぁ安いギターなのでそんな感じなんだろう。

そして興味深いのは木材の選択だろうか。表・裏板や横板は合板が使われているけれど、ブロック材(上と下についている長方体材)は非常に良いものが使われていたのには驚いた。丸太から板目に材をとると、運よく柾目でとれる場所が発生するのと同じ理屈で、この個体だけそうだったのかも知れないけれど、年輪・繊維の向きや間隔など、チェロにも使えるんじゃないか?と思うほどのものだった。

指板も合板や染色してある材でなかったのも驚き。SUZUKIや中国製の安いヴァイオリンの場合、指板に使われている黒檀(エボニー)は、たまに色を塗ってあるものがある。これはそういうものではなく、目は詰まっていないけれど、鋸でCutしている時の手に伝わる感覚は並材のエボニーそのもので、大鋸屑も黒檀っており、安いギターはどこに手と材を抜き、どこには譲らずに製作されているかが判ったのは収穫だった。本来の目的はそこではないんだけど、何かをすると何か発見があるのだから、やらないよりはやったほうがいいんだろうな、と。




1枚目の写真から、今度は表板をも外して空洞ギターにする。裏板は簡単だったけど、表板の場合は指板が接着されているのでちょっと手強い。外した写真を撮り忘れてしまったので映像がないけど、ヴァイオリン製作で内枠を外したところに似ている感じ。そしたら裏板の内と外を逆さまに、要は板をひっくり返して表板側に貼り付ける。何でそんなことをするかと言えば、完成形がそうだから仕方がない。工場製の安価ギターなので、機械で切られて正確な左右対称になっているかと予想していたけど、若干の歪みがあったことも収穫だ。なかなかに発見があって楽しい今回の工作。

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ライニングは表板のものをそのまま使用
クランプの本数が少ないけど、演奏に使うわけじゃないのでこれくらいで充分


接着が終わったら、ようやくここから棚板作りが始まる。んだけど、その前に内側を白で塗る、と。ひっくり返して貼り付けた、ローズ色の裏板とのコントラストもバッチリで、この辺まで来ると完成形がイメイジできてくるので作業が楽しくなってくる。タイトボンドで接着されているのが判るボトム側のブロック材は、外すのに難儀することが明らかに予想されたので、そのままにして隠してしまうことに作戦を変更。一番下の棚が平ら(水平)になるし、強度も増すので一石二鳥と言ったところか。その分、表板を切り出したりライニングを避けるように棚板を切り出すなどの余計な工程が増えてしまった訳だけど。。。


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そしたら今度は2段目3段目の棚板を切り出していく。曲面に沿って隙間の無いように、しかも棚板が手前・奥で水平になるように切り出すのは面倒くさいけれど、ヴァイオリンのネックリセットのモーティス削りに比べたら随分楽なもので、順調に進んでいった。棚板も全部白で塗るわけではなく、下面は表板側に貼り付けた裏板のローズウッド色と合わせてみたけど、なかなかいい感じになり独りでニンマリ。下写真の一番上に来る棚はギターのくびれより上に来るので、隙間なしに成形すれば落ちることはないので、問題は2・3段目といったところか。



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解決策として日本の床の間方式をとれば、接着面積が増えるので荷重にも耐えられるようになるのでは?という目論見で、棚数は少なくなるけど段々をつける方式を採ってみることにした。折角なので、今あるインテリアが綺麗に入るように寸法をカスタマイズ。それをしながら2つの棚が平行・垂直・水平になるようにするのは少々骨が折れたけど。でも、後々になってみると、強度的な部分が果たして功を奏しているのか、ちょっと微妙。。。



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縦方向の材を切り出しているところ
ここに関してはCraft感がとてもある場面だった


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一応の完成形
香の瓶とインドの木像がピタリと入るようになった
2段目にはダリのオブジェが入りそう





棚はこれで完成したけど、ここから更に木製の専用ギタースタンドを作って直立不動するようになるまで、更に1週間。Misaoさんはヨガの修行に出ているので作業は進むんだけど、肝心の見せたい相手がいないのはモチベーション維持が大変である。という訳で、Upcycle第2弾はこれにて無事終了。




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by Tashinchu | 2017-02-16 17:00 | Craft | Comments(0)